関西リーグを席巻するチームの現在。    


one_h2_fcosaka

圧倒的なチカラで、大阪府リーグから関西リーグへとステップアップしているクラブが、大阪にはある。そして、そのクラブが見据えるのは、さらに上空の景色。大阪で3番目のJを目指すクラブの勢いはスゴイ!

リーグ戦未だ負けなしの要因とは?

fcosaka_03

「今、関西で最も勢いに乗っているクラブ」。そう言っても過言でないのが『FC大阪』。2年前のone取材時に大阪府リーグだった同クラブは、そこから関西2部、1部へとノンストップで駆け上がり、現在も関西1部で未だ負けなしの独走状態だ(8/ 19現在。10勝1分。3節を残して優勝に王手)。「今年は苦戦を覚悟していました。昨年までのようにはいかないだろうと…。それだけにシーズン前の準備には力を入れましたね。フィジカル面の強化、有望な大卒選手の獲得、そして入れ替わった選手の連携を再確認するために練習試合も多く組みました。それらが上手く噛み合ったのだと思います。また、社会人チームなので仕事と掛け持ちして戦っている選手が多いです。これまでは必然的に練習は夜だったのですが、それでは夏場の炎天下のゲームで走り負けることもありました。その対策として、今年は思い切って午前練習へと変更したんです。うちの選手の多くはクラブの運営会社で働いているので、会社に協力してもらって時間を作ってもらいました。学生の選手もそれぞれ授業の時間を調整してくれました。おかげで夏場にチーム力が落ちることなく戦えたのも大きかったですね」

大阪で3番目のJクラブへの道程

fcosaka_04

地域クラブにおいて、チーム力の成長曲線に対して、クラブ運営の体制がついてこない例は、これまでにいくつもあった。しかし、その点FC大阪は当初からJを目指したクラブ運営を心がけている。スポンサー獲得へ動くのはもちろん、それら企業とのつながりを強めるためにスポンサー名を冠としたサッカークリニックを実施。また、地域リーグでは珍しい外国人選手の獲得(7月には元セレッソ大阪のジャパを補強)。その他、Jクラブからレンタル移籍を積極的に受け入れるなど、今のカテゴリーではなく確実に上を見据えたクラブ運営を行っている。そこで気になるのは「J3かJFLなのか?」というところ。「J3の申請は上げるつもりで動いていました。しかし行政との兼ね合いやスタジアムのこともあるので、今年は見送る方針にしました。それに現状ではJ3とJFLは横並びの扱いです。私たちはまだJFLにも行ったことがないので、まずは1年間しっかりとJFLで戦ってからでも遅くはないという結論になりました。そのためには今年11月に開催される地域決勝大会で優勝してJFLへ昇格しないと。ここを獲らないと、この1年間が無駄になってしまいますから!」



#WEB版 取材こぼれ話
本誌には掲載できなかった、取材時の「こぼれ話」をまとめてみました!

●FC大阪の魅力を教えてください。


「本当に良い選手がたくさん揃っていると思います。しかも地域リーグでは珍しい外国籍選手もいますから。そんな日本人も外国人も含めた選手たちが、上のカテゴリーへ行くために体を張って必死に頑張ってくれています。うちのゲームを見てもらえれば、何かを感じてもらえるんじゃないでしょうか」

●サッカースタイルはどのようなものですか?


「基本的にはボールを繋いでいくスタイルですが、今はとにかく結果を求められるカテゴリーです。勝って、上へ行ってナンボなので、繋いでいても点が入らなければ元も子もありません。それだけに縦に早くして、点を獲るスタイルも使い分けていますね」

●レンタル移籍を受け入れるなどで、Jクラブとの関係も強いようですが…


「そうですね。例えばFC岐阜さんからは、今シーズンレンタル移籍で阪本選手が加入してくれています。その他、ファジアーノ岡山さんや私が現役時代にお世話になった徳島ヴォルティスさんなどは、Jを目指す上でも先輩なのでいろいろなお話を聴かせてもらっていますね。もちろん関西のJクラブとも練習試合など組ませてもらいますので、そういったつながりも大きいです」

●海外展開も視野に入れた動きがありますね。


「日本でプロになれなかった選手でも、良い選手はたくさんいます。それらの選手をすべてFC大阪で受け入れたいと思うのですが、なかなかそうもいきません。そこで、そんなプロを目指す選手たちのサポートが少しでもできればと思って、海外クラブへ選手を紹介するマネジメントシステムを作っています(編集部注:現在、スペイン2部などを含むリーグへ4名の選手がそのシステムで契約中)。根幹にあるのはプロになる選手をもっともっと増やしていきたいという想いです。そして、FC大阪がJリーグへ上がったときに戻ってきてくれたら最高ですね(笑)」

fcosaka_01


Text by Yoshitomi NAKANISHI