「スペシャルオリンピックス」を知っていますか。
スペシャルオリンピックス(英語: Special Olympics、略称:SO)は、知的障がいのある人たちに様々なスポーツトレーニングとその成果の発表の場である競技会を、年間を通じ提供している国際的なスポーツ組織です。世界 207 の国と地域で、約360 万人のアスリートと77 万人以上のボランティアが活動に参加しています。
1968年にアメリカで活動が始まり、1994年にはスペシャルオリンピックス日本設立。国際本部や世界各国の組織と連携を図りながら、コーチの育成、ナショナルゲームの開催、世界大会への選手団派遣をはじめ、活動の普及・促進に取り組んでいます。2008年にはマラソンの有森裕子さんが理事長に就任。2023年からは柔道の平岡拓晃さんが理事長を務めています。
地区組織である「スペシャルオリンピックス日本・大阪」が設立したのは1995年3月11日で、今年は30周年。その記念式典が11月9日(日)大阪中の島公会堂で開催されました。雨の空模様を吹き飛ばすような元気と笑顔がいっぱいの式典の様子を、写真とスピーチ(抜粋)、そして平岡理事長とスペシャルオリンピックス日本・大阪の村上智則理事長へのインタビューでお届けします。
インタビュー
公益財団法人スペシャオリンピックス日本
理事長 平岡 拓晃
――スペシャルオリンピックスに関わったきっかけは何だったのでしょうか。
以前のことになりますが、ある方から「オリンピアンでメダリストであるならば、この活動は知っておいたほうがいい」と言われたことがあり、ずっと興味を持っていました。それが、10年ほど前に前理事長の有森裕子さんとお会いする機会があり「興味があればぜひ来て」とお声がけいただいて、早速現場に行かせてもらったのがきっかけです。
そこで見たのが、海外でつくられたという柔道の練習プログラムです。スペシャルオリンピックスには知的障がいを持つアスリートに向けた練習プログラムがあるのですが、その内容がとても丁寧に作り込まれていて驚きました。聞けば、競技のことだけではなく脳外科の専門家とも話しながらプログラムを考えているということでした。
柔道は日本から始まった競技ですが、こんなにも世界で愛され取り組まれているということに感銘を受けました。そして、日本でももっと盛り上げていきたいと思い、活動に携わることになりました。
――これまでの活動をどうご覧になりますか?
大阪の組織が30周年を迎えたように、活動が継続して仲間がどんどん増えてきています。アスリートもそうですし、大学、企業、教育関係など、多くの方にご賛同・ご協力をいただいてきました。仲間が増えているというのは我々の強みであり、今後も途絶えることなく続けていきたいところです。
スペシャルオリンピックスの知名度は、まだまだ高くはありません。名称も知らない人が多くいる中で、理解者を増やしていき、知的に障がいを持ったアスリートたちがこの社会に溶け込めるように環境を整えていくことが大事かなと思っています。
――理事長に就任されてからはいかがですか?力を入れておられることなど教えてください。
理事長としては、世界で行われているカンファレンスに積極的に参加するようにしています。2、3週間ほど前にもタイで行われたアジアの会議に参加してきました。海外ではアスリートたちが自分の思いを英語で表現しています。でも今、我々は英語でアピールできていない。言葉の壁はありますが、世界の舞台にアスリートたちやパートナー(協力者)たちを引き上げたいと考えています。世界的な交流ができる機会を増やしたいと思って。そのためには、競技だけではなくコミュニケーションの部分も大事だと思っています。
――私たちはどう関わっていけばいいでしょうか。
いつもみなさんに活動の意義などをいろいろお話させてもらうんですけど…1つ言えるのは、まず興味を持ってほしい。オリンピック、パラリンピック、デフリンピックなどがある中で「スペシャル」って何なのか。このような活動が30年も続いてきたのはなぜなのか。そして「日本」としてどんなことを目指しているのか。そんな疑問をもつところから始めてもらえたらなと思います。
スペシャルオリンピックスに関わっていると、いろいろな気づきがあると思います。自分の中の先入観に気づくきっかけになるかもしれません。感じ方や関わり方は人それぞれ。正解はありません。一人ひとりが自分なりの気づきや答えを見つけていただければと思っています。
――大阪30周年の記念式典は、出迎えてくれた関係者の方々の笑顔が印象的でした。
それは大阪地区の方たちの努力の賜物だと思います。アスリートたちが本当に笑顔になれる場所というものを着実に広めてきてくれました。これは我々が本当に目指している社会の一つだと思います。
アスリートたちは本当にいい笑顔を見せてくれるし、関わる人たちも熱い。不思議なくらいのエネルギーがあるのもスペシャルオリンピックスの魅力です。アスリートたちがこんなに笑顔になれる場所を絶やすことなく、これからも増やしていきたいと思っています。
――この機会にスペシャルオリンピックスのことを知った方や興味を持たれた方へ、メッセージをお願いします。
私の話になりますが、「スポーツとは、勝つことで自分が肯定されるもの」だと思っていた時期がありました。「オリンピックでメダルを取ることで自分が認められる。それ以外は認められない」。そんな極端な考え方でスポーツに関わってしまい、「これだけ頑張ったのに報われないのか」という思いに苛まれ、自分に自信が持てなくなった時期がありました。でも「スポーツとは、そもそも違うよ」と気づかせてくれたのが、このスペシャルオリンピックスだったんです。勝ち負けもあるけれど、スポーツの根本は楽しんでやること。それが私の気づきであり答えでした。
スペシャルオリンピックスは、本当に価値ある活動です。ぜひみなさんもこの活動、このカルチャーに触れてほしいと思います。
スペシャルオリンピックス日本・大阪 創立30周年記念式典
アナウンサーの今出さんと、アスリートの山本さん 西さん。3名で司会進行を勤めます。
開会挨拶
認定特定非営利活動法人
スペシャルオリンピックス日本・大阪
理事長 村上 智則
30年前、阪神淡路大震災の被災地支援のために大阪と神戸を行き来しながらも、あきらめることなく設立準備を続けてこられた方々の熱い思いが、私たちの大きな礎となりました。今では、約300人のアスリートとパートナーが参加する18のスポーツプログラムと宿泊業者など、様々な活動の広がりました。
2010年には、全国からこれまで最大の1000人を超えるアスリートを迎え、夏季ナショナルイベントを開催しました。大会を支えてくださった方々は、今も私たちの大きな力です。
2016年からは3年続けて全国ユニファイドサッカー大会を開催することができました。
ただ、25周年を迎えた2020年には、新型コロナウイルスの影響で全ての活動を休止せざるを得ませんでした。
しかしながら、失ったものばかりではありません。みんなで会うことのできない時間は、スペシャルオリンピックスの使命や大切にしていくことを改めて考える機会となりました。自分はもちろん、家族や仲間を大切にするために、1人1人が精一杯を続けました。不安なときこそ、お互いを信頼することや、その絆の強さが大きな力になることを学びました。またこれまでスポーツが私たちに多くのことを与えてくれてきたことに気づきました。偏見や差別を許さない気持ちがこれまで以上に大きくなりました。活動が再開された時これまで育んできた絆の強さを確信することができました。
私のスペシャルオリンピックスの好きなところは、誰もが参加できる場所であること。自分なりに精一杯チャレンジできるチャンスがあること。全ての人の頑張りを応援し、支える仲間がいること。頑張りの成果を讃え、喜び合えること。そして全ての人がかけがえのない大切な存在であることに気づかせてくれるところです。
さあ、未来へ向けて新たなスタートです。
アスリートの皆さん、これからもチャレンジし、スポーツを楽しみましょう。
パートナーの皆さん、共に精一杯スポーツを楽しんでください。アスリートとの間に真の友情が育まれることを願っています。
コーチの皆さん、皆さんも愛と技術を駆使して、アスリートやパートナーの望むゴールへと共に歩んでください。
ボランティアの皆さん、アスリートたちの頑張りを応援し、共に喜びを分かち合ってください。
支援に携わる皆様、アスリートたちの環境を整えるためにお力添えをお願いいたします。そして、一緒にスポーツを楽しんでください。
最後に、ファミリーの皆さん、感謝の気持ちしかありません。これまで本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。でも、頑張りすぎないでください。そして、ご自身の人生も楽しんでください。
未来に向かって、私たちの1番の願いは、1人でも多くの仲間を増やすことです。これからも止まることなく、1歩ずつ1歩ずつ進んでいきます。
皆様、ぜひスペシャルオリンピックにお知り合いを誘って参加してください。そして、ご理解とご支援の輪がさらに広がりますよう、よろしくお願いいたします。
祝辞
公益財団法人スペシャルオリンピックス日本
理事長 平岡 拓晃
阪神淡路大震災がありました、本当に当時から、答えがない中でも前に進んでいくという、まさしくスペシャルオリンピックスが持つべき姿勢というものを大阪の皆さんが示してくれたのかなと思います。
実は2年前ほどからスポーツ基本法改正検討委員会というものが立ち上がり、私もスペシャルオリンピックス日本を代表して参加しました。たくさんのミーティング、会議を重ねていった結果、皆さん、初めてスペシャルオリンピックス世界大会という言葉が、文言がスポーツ基本法にのることになりました。
これは30年間の皆様の歩み、努力とか苦労とか色々なことがあったと思うんですけれども、そのような皆様の努力がこうやって目に見える形となって歴史を動かしたのです。
私は理事になって3年目になりますが、ひとつ大きな目標がありました。歴史を変えたい。皆様が作り上げてきたこの歴史を大事にしながら、またさらにスペシャルオリンピックスを発展させていきたいという思いです。それが1つ形になりました。
ただ、これは私が何かしたわけではありません。検討委員会の中ではすでに、スペシャルオリンピックスを入れなくちゃいけないという雰囲気が出来上がっていました。何が言いたいかと言いますと、既に、スペシャルオリンピックスを認めて、そして必要としている社会になってきているということです。これも全て皆様の努力があったからだと思っています。
先日、スペシャルオリンピックスアジアパシフィックの会議に参加してきました。各国の取り組みだとか、これからアジアとしてまとまっていこうという話がなされました。各国、いろいろな取り組みをされています。スポーツ以外にも、ハイキングやウォーキング、コンサートなどがありました。そのような発表を聞いて、内容もさることながら、アスリートやパートナーが世界の舞台で思いを英語で発表できるということも印象に残りました。
世界にスポーツができる環境をどんどん広げていきたいと同時に、自分たちの思いを世界に発信していく環境・場面をどんどん広げていきたいと思っております。
スポーツをすると、こんなにも世界と繋がれるんだ、こんなにも自分の思いをわかってくれるんだ、そういう機会をどんどん創出していきたいと思っております。
これからもみなさまとともに、スペシャルオリンピックスの理念と、そして我々の掲げております「Be with all」というスローガンを、1人でも多くのみなさまに理解して、そして知ってもらう機会を作っていきたいと思います。
祝辞
ライオンズクラブ国際協会 335-B地区
ガバナー 笹部 美千代 様

スペシャルオリンピックス日本・大阪30周年、誠におめでとうございます。
1995年の設立以来、アスリートの皆様はスポーツを通じて力を発揮し、自信と友情を育まれてこらられましたこととと思います。
私たちライオンズクラブは「We Serve」をモットーに地域に根差した奉仕活動を行っております。先日は、桃山学院大学で開催されたスペシャルオリンピックスの水泳大会に参加させていただきました。表彰台に立つアスリートの皆さんのあの誇らしげな笑顔、そしてゴールに向かって進んでいく、本当にスポーツの持つ力、1人1人が持つ無限の可能性を強く強く感じております。その瞬間に立ちあうたびに私たちも勇気をいただき、胸が熱くなる思いです。
アスリートの方たちの笑顔はまさに力強いメッセージでもあります。諦めなければ何でもできる。その姿は私たちに大切なことを教えていただいております。
30周年のテーマ「未来へ」。この言葉には、次の世代へ希望をつなぐという願いが込められているかと思います。
スペシャルオリンピックスの活動が、これからも多くのアスリートの可能性を見出し、社会全体の理解と共生へと繋がっていくことを心から願っております。
最後になりますが、アスリートの皆様、ご家族、そして携わっておられますボランティアの皆様、スタッフの皆様、深く敬意と感謝を申し上げます。
スペシャルオリンピックス日本・大阪の皆様の未来がこれからも明るく輝かしいものであることを願って、お祝いの言葉とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。
作文紹介「スペシャルオリンピックスと私」
アスリート代表 三島 晴香 選手
私がスペシャルオリンピックスに出会ったのは2008年10月。中学2年生の時でした。パパと担任の先生の間で暇な時間をどう使うのかと相談していた時、運動が好きだった私に「スペシャルオリンピックスがあるよ!」って、当時の担任の先生が教えてくれました。
いくつかのプログラムを経験して、気になるのがバドミントンでした。最初から夢中になり、私が「ここに入りたい!」と言いました。
バドミントンをやっていくうちに17年という月日がたっていました。
私の思い出は、2018年、夏季ナショナルゲームが愛知で行われた時。私は初めて大阪バドミントンの選手として選ばれて出場しました。初めて金メダルを取ることができて正直びっくりしたのですが、とても楽しかったです。とても嬉しかったです。
バドミントンの仲間が応援に駆けつけてくれてとても嬉しかったし、仲間は泣いてくれました。愛知までわざわざ応援に来てくれてありがとう!
この間、千葉で大会があった時、私は予選に出場し3敗で決勝ではディビジョンを1つ落としてディビジョン2での出場でしたが、見事金メダルを取ることができました!ありがとうございます。次はディビジョン1で金メダルを取れるように頑張りたいと思います。スペシャルオリンピックスで友達ができて、仲良く練習したり、話をしてくれてありがとうね。これからもみんなで楽しい時間を過ごせたらいいなと思います。
これからもよろしくお願いいたします。
作文紹介「スペシャルオリンピックスと私」
アスリート代表 福島 誠一郎 選手
スペシャルオリンピックス日本・大阪30周年記念おめでとうございます。
私とスペシャルオリンピックスとの出会いは、小学5年生の時に「いちにのさん(スペシャルオリンピックス日本・大阪ニュースレター)」を支援学級先生に見せてもらったことです。スポーツは体を動かすものであまり関心はなかったんですけど、「いちにのさん」の写真に写っていたスポーツをしてる人たちはとても楽しそうで、自分もできそうな気がし、その時に写っていたのは走っている人だったと思います。
今私が参加している卓球は、母に連れられて初めて参加した時、とても楽しかったのを覚えています。最初はラケットの握り方もおぼつかなかった私ですが、先輩方が優しく声をかけてくれたり、真剣に卓球を教えていただける環境に少しずつ奮発することができました。
スペシャルオリンピックス日本・大阪で卓球を続けて10年になります。
10年の間に何回か辞めようと思ったことがありましたが、プログラムに参加している時に困ったことが起きた時、一緒に考えて解決するために力を尽くしてくださったコーチやアスリートの方たち、そして大会に参加した時に、試合に負けて悔しがってる私に寄り添ってくださった大会のボランティアの方々のおかげで、今も安心して続けていられていると感謝しています。
スペシャルオリンピックス日本・大阪での活動を通して、今まで多くの人たちとの交流を経験させていただくことができました。誰かと一緒に行動すること、それと話をすることが、私にとって、スペシャルオリンピックスを通して、スポーツに参加することの楽しさや、ルールを守ること、仲間と繋がること、安心して話ができる大人の人たちがいることは、困ったことがあった時も勇気を持って1歩前に進む力になっています。
スペシャルオリンピックス日本・大阪の運営を支えてくださっている皆さんに、大切な居場所を豊かにしてくださりありがとうございます。
これからもスペシャルオリンピックス日本・大阪の活動が続きますように願っています。
創立時から活動に参加している5名のアスリートのみなさんがステージへ。ひとことずつ「がんばります」のメッセージ。
寄付協賛代表
マルホ株式会社 経営企画部 経営理念推進グループ
グループマネージャー 長野 友祐 様
スペシャルオリンピックス日本・大阪の設立30周年、本当におめでとうございます。マルホ株式会社は、医療用医薬品を中心とした製品および情報の提供を通じて、患者さまや医療従事者の皆様へ貢献を果たしております。また、弊社では、経営理念として「あなたといういのちに、もっと笑顔を。」をミッションに掲げ、社員一人ひとりが日々活動しております。
「あなたといういのちに、もっと笑顔を。」という観点では、医療用医薬品を提供するという事業の側面だけではなく、今回のスペシャルオリンピックス日本の皆様をはじめ事業以外での社会貢献の取り組みも含めたミッションであると考えております。
本日お招きいただきましたこの機会に、アスリートの皆様との共生はもちろんのこと、社会とのつながりを深める活動についても引き続き支援し、微力ながら貢献を続けてまいります。
最後になりますが、改めまして創立30周年誠におめでとうございます。
ボランティア派遣団体代表
株式会社 関電パワーテック
取締役経営企画室長 有本 真奈美 様
スペシャルオリンピックス日本・大阪、30周年、誠におめでとうございます。
本日このような節目の式典にお招きいただき、また感謝状という大変光栄な機会を頂戴しましたこと、心より御礼申し上げます。
私ども関電パワーテックという会社は、電気の安定供給という社会のインフラを支える事業を行っています。
人々の暮らしや産業を“見えないところから支える”ことが私たちの使命です。
その意味で、アスリートの皆さんが安心して競技に打ち込めるよう支え続けてこられたスペシャルオリンピックス日本・大阪の皆さまの活動には、深く共感するものがございます。
「支える人がいてこそ、力を発揮できる」――その姿勢は、私たちの仕事の根底にも通じていると感じます。
弊社では、社員・労働組合が自主的にボランティアとしてこの活動に参加しています。
アスリートの皆さんが真剣にスポーツに向き合う姿や、ファミリーの皆さんの温かい応援に触れるたびに、心が動かされ、
参加した社員からは、「アスリートのひたむきな姿勢に元気をもらった」「自分の仕事や日常を、もっと前向きに取り組めるようになった」といった声がたくさん届いています。
ボランティアとして関わることが、私たち自身の学びや成長、そして日々の活力にもなっていると感じています。
思い返せば、コロナ禍の時期には活動が制限され、運営を支える事務局の皆さま、アスリート、そしてファミリーの皆さまにとっても、本当にご苦労の多い日々があったことと思います。
それでも活動を絶やすことなく、再びこうして笑顔あふれる大会や式典を開催できるまでに復活されたこと――その努力と情熱に、心から敬意を表します。
スペシャルオリンピックスの活動は、アスリート、ファミリー、ボランティア、そして多くの協賛団体の支えによって成り立っていると思います。
私たちもその一員として、これからも微力ながら、この素晴らしい活動を支えてまいりたいと思います。
改めまして、30周年という大きな節目を迎えられたスペシャルオリンピックス日本・大阪の皆さまに、心よりお祝いを申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
会場提供者代表
桃山学院大学
学長 中野 瑞彦 様
本日はスペシャルオリンピック大阪創立30周年記念、大変おめでとうございます。
心よりお祝い申し上げます。私ども桃山学院大学は、毎年夏にプールを使っていただいておりまして、長い間、会場提供をさせていただいております。
桃山学院大学は、奇しくも和泉市にキャンパスを構えまして、今年が30周年になります。本学は移転するときにかなり施設を充実させまして、今お使いいただいているプールも本学の規模に比べてかなり立派なプールだと自負しております。また、競技場もかなり揃っており、充実した施設となっております。
私ども桃山学院大学は英国協会の建学の精神を掲げておりまして、キリスト教精神に基づいて「地域で、世界で、人を支える」をビジョンとしており、そういう意味におきましてもぜひアスリートの皆さんに活躍していただきたいと思っている次第であります。
また、私どももスポーツには力を入れており、私は空手部の部長しております。女性アスリートでは、全日本大学女子硬式野球部選手権記念大会で準優勝しました。このように、スポーツを通して「地域で、世界で、人を支える」ということに非常に力を入れており、ボランティア活動も熱心に展開しております。
是非、今後スペシャルオリンピックス日本・大阪がますますご発展されること、次の40周年、50周年記念を目指して頑張っていただけるよう心からお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。
最後はあまゆーず・ゆーみんさんのミニコンサートで盛り上がりました!

インタビュー
スペシャオリンピックス日本・大阪
理事長 村上 智則
――30周年、今日このような場を迎えられていかがですか?
もう、嬉しいのひとことです。
――村上さんにとって、スペシャルオリンピックスの魅力は何でしょう。
スペシャルオリンピックスは、誰もが参加できる場所であり、誰もが自分なりの精一杯を発揮できるチャンスがあります。そしてそのチャンスを応援し合い、できたことを喜び合える仲間がいます。それがスペシャルオリンピックスのとても素敵なところだと思っています。みなさんもぜひ、その仲間に入っていただきたいですね。
自分自身も30年間活動を続けてきて、「他の人にとって大切な存在になっている」という思いがあります。そんな思いを、参加するすべての人と分かち合える。障がいがあるとかないとか、いろんな違いを超えて認めあえる。スペシャルオリンピックスはそんな活動です。
今、社会には悲しいニュースがたくさんあるけれど、この活動が広がっていけば、そんな悲しいニュースが1つでも2つでも減るのではないか。そんな大きな願いも持ちながら活動を続けていきたいと思っています。
――大阪での活動も30年の節目を迎えました。素晴らしい式典でした。
みんなの小さな力を寄せ集めて、この30周年ひたむきにやってきたというのが大阪の特長かなと思います。一人ひとりが自分のできることを精一杯やってきました。
今日の式典も、アスリート、ファミリー、ボランティアさん、みんなが自分の力を発揮して実現できたと思います。中央公会堂でやろうと場所を決めたのも、アスリートたちの強い希望でした。これまで30年間続けてきた成果が、こんなカタチで実を結んだと思います。日頃のプログラムとは違う取組みで、多くの皆さんに祝っていただき認めていただきました。本当に今日は特別な日になりました。
アスリートたちだけではなく、多くのみなさんに見てもらえることがスペシャルオリンピックスではとても大事なことだと思います。本日はありがとうございました。
参加者に配られたのは、絵本作家 谷口 智則さんが描いた記念イラストのトートバック。いろいろな動物たちが手を取り合って楽しく競技するイメージです。












