特別展「埋忠〈UMETADA〉 桃山刀剣界の雄」 刀剣だけに終わらない魅惑の美が光る。

ゲームやアニメなどの影響で、大きな盛り上がりを見せている刀剣界。骨董のイメージをもたれていたのは遥か昔、近年は性別・年代を問わず、幅広い層にファンを拡大しています。そんな刀剣ファンたちの心を踊らせる特別展「埋忠〈UMETADA〉 桃山刀剣界の雄」が大阪歴史博物館で開催されています。(〜12/14まで)

 

名刀や鐔(つば)から刀剣関連文書も!

刀剣をとおして壮大なものがたりを感じる。

“埋忠〈UMETADA〉”とは、桃山時代から江戸時代にかけて活躍した刀工・鐔工一門のこと。一門のなかでも、刀剣、刀身彫刻、鐔(つば)に長じた埋忠明寿(みょうじゅ)の作品は刀剣界で高く評価されています。

今回の特別展では明寿はもちろん、一門が手掛けた名品がずらり。国宝7点、重文15点を含む約90点がそろっており、それぞれが怪しくも重厚な輝きを放っています。

また、埋忠一門は刀剣や鐔の制作にとどまらず、古い名刀の仕立て直しや金象嵌銘(きんぞうがんめい)の嵌入(かんにゅう)作業、金具である鎺(はばき)の制作や記録作業など名刀をめぐる幅広い彫金加工にも従事していました。

そのため、本展には精密な細工が施された鐔や鎺などが展示され、その芸術的な美しさを堪能できます。

そして興味深いのは、刀剣関連文書の展示。依頼主との関係性がわかる書状や作業を記録した刀譜からは当時の時代背景もうかがえ、刀剣をとおして歴史の壮大なものがたりを感じることができます。

 

「刀剣乱舞 -ONLINE-」コラボなど、多彩なグッズにも心奪われる!

本展はグッズのラインアップも魅力的。オリジナルグッズには定番のポストカードやクリアファイルに加え、ちょっと飲みに便利なポケットサーモボトルなども販売されています。それらには埋忠の作品に登場する龍などのモチーフがレイアウトされており、デザインはとてもスタイリッシュ。普段遣いしたくなる、かっこよさです。

 

さらには、絶大な人気を誇る「刀剣乱舞 -ONLINE-」とのコラボグッズも完成。特別展に展示されている〈明石国行〉〈太鼓鐘貞宗〉〈桑名江〉〈毛利藤四郎〉〈博多藤四郎〉の刀剣男士をフューチャーしたグッズが並んでいます。

また、本展期間中は会場である大阪歴史博物館1階に「刀剣乱舞 -ONLINE-」刀剣男士の等身大パネルを設置。こちらも、見逃せません。

 

 

特別展「埋忠〈UMETADA〉 桃山刀剣界の雄」

期間:2020年10月31日(土)〜12月14日(月)※期間中、展示替えがあります。

開館時間:9:30〜17:00 ※会期中の金曜日は20時まで

休館日:11月3日(火・祝)、11月4日(水)

会場:大阪歴史博物館 6階 特別展示室

観覧料(税込):〈日時指定券〉大人 1,900円、高校生・大学生 1,200円

※中学生以下は無料(入館時に証明書を提示)

公式サイト:https://umetada2020-2021.jp/

masami urayama

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